平素より、目白幼稚園の幼児教育並びに東京教育専門学校の保育者養成につきまして、ご支援・ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
　さて、本学園は幼児教育を教育学の体系に位置づけて科学的に論じて、日本における独自の保育学を主張した和田實によって創設されました。和田實は理想とする保育を実践するために、1915年（大正４年）に目白幼稚園を設立後、理想とする保育を実践するために良い保育者の必要性を痛感して、1930年（昭和５年）に現在の東京教育専門学校を創設しました。そして、和田實はその一生を幼児教育並びにその指導者の養成に捧げ、その道に進む人に多くの道標を残したのです。創設者和田實とその遺志を引き継がれた二代目校長芦田昇に依って示された建学の精神「知性と愛と自由」。幼稚園においては、その精神に満ちた善良な市民としての人格の基礎を培うことを教育目標とした幼児教育思想を実現実践し、東京教育専門学校においては、教育理念として「感謝・尊敬・寛容を中心とした性格陶冶を基礎条件とした誘導的方法による幼児教育」を明確に位置づけ、「その教育理念を理解し、職業人・社会人として必要な資質の完成を目指すため、出会う人と共に感動を共有しながら地域社会に貢献できる人材の育成」を教育目標として、創設以来有為な人材を数多く輩出してきました。
　これから我々は創設者和田実先生の教育理念の根幹である「感謝、尊敬、寛容」の精神を改めて認識し、学園関係者の皆様によって支えらえているということをしっかりと心にとめ、子どもたち、学生たちに、あのような大人になりたいと思ってもらい、我々もそんな人に育って欲しいと願う学園でありたいのです。我慢する時も喜びも共に分かち合って存在していき、共に過ごした時間に誇りが持てるよう、出会えたことの奇跡に感謝できるような学園として存在していく所存です。
　これからも目白幼稚園および東京教育専門学校は、皆様と共に社会からの期待に応え、新たな時代を担う市民・人材を育成するために、創設以来の歴史と伝統を受け継ぎ存続発展して参ります。今後とも皆様のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。